Tracktionのマーケットプレイスで知ったプラグインディベロッパーのDDMFが、2015年1月1日まで歳末半額セールをしてます。
じつは先日Twitterで、DDMFのIIEQ Pro(iieq proです。読みにくいし検索しにくい名前に注意)が気になってることをつぶやいて、その後試用したのですが、いたく気に入ったので結局導入してしまいました。

ちゃんとしたレビューは一曲ミックスしてからと思ってたのですが、セールが来たので(しかもかなり短期間)、このタイミングでレビューします!
全ての機能を把握できているかどうかはわからないですが、星の数ほどあるEQの中でこれを選んだ理由がちょっとでも伝わったらいいなと思います。それではいきます!

ずばり、このEQの使い途は「全chに挿す」です。めちゃくちゃ重要な役割を担わせようとしています。なので、まだ私自身慎重で、数曲ミックスで実際に使って、最終的にできた作品を聴いてから本格導入を決めようと思っているのですが、試用してみて、作曲の中の仮ミックスでも使ってみて、これはイケそうな気がしてます。

この用途で探していたEQの基準は、CPU負荷、機能、音質の3点です。機能の中でも特に重視していたのは、パラメトリックであることと、5バンド以上であること、それと、全chの管理がしやすいことでした。

少し使ってみた結果として、CPU負荷は満点、機能は300点くらい、音質は現在採点中ですがすでに平均点は上回っている感じで、相当有力な候補になっているわけです。今回のレビューでは、CPU負荷と音質についてはさらっと流して、その機能面に注目してみたいと思います。

CPU負荷

軽い!以上!
おいおい、流しすぎだろうと思いつつ、実際それしか言えないですしね。あえて言うなら、この音質で、こんだけ機能充実しててこれは軽いってことですが、じゃあどんな音質でどんな機能だよっていうのはまだ説明してませんから、とにかく私が平均的に一曲で使うトラック数(30〜40)くらいは余裕で行けそうな軽さです。

音質

良さげ!
同じ用途で検討していたのは、Tracktionの付属EQ、TracktionのMaster Mix、WavesのRunaissance EQ、あたりでしたが、Wavesに匹敵するくらいのクリアさを感じます。Tracktionのものは、少し音像がぼやける感じがして、それが全chで積み重なって行くと最終的になんだか緩いミックスになっちゃうんですよね。リニアフェイズのクリアさの半歩手前あたりまで迫っている音質な気がしてます。以前使っていたSonarのPro ChannelのEQもなかなかでしたが、同等かそれ以上のクリアさがあると思います。

機能

やばす!
それでは、いつも長すぎで定評のある前フリが終わったところで、今回1番の訴求点である機能について、レビューします。

  • パラメトリックEQ
  • GUI見りゃわかりますが、前述の機能要件として挙げてましたので一応。帯域やQ幅が自由に設定できるEQということです。ミックスでは、全ての音にそれぞれの居場所を作って行ってあげるのですが、例えば低音のバスドラとベースの棲み分けなんかは、一桁単位のHzの調整やQ幅(一箇所の調整でどのくらいの範囲の周波数域に影響させるかの値)がかなり効いてくるので、大雑把にLowとかで調整するようなEQだと、どうがんばっても喧嘩をやめさせることはできないですからね。

    操作面では、0dbの線上をクリックでバンドを追加できることとダブルクリックで消せること、バンド追加のとき、クリックする周波数帯で自動的にピーキングとかシェルビングとかカットとかを自動的に選んでくれます。もちろん、バンドを追加したあとに点を右クリックでフィルタータイプを変更できます。

    バンド上でマウスホイールをまわすことでQ幅が変更できます。TracktionのEQでも採用されているこの操作はけっこう使い勝手が良い。
    これらのバンド設定は、下段の各項目をマウスで操作しても大丈夫です。

    最低5バンドとか言ってましたが、10バンドまでいけます。そしてそれぞれについてフィルタータイプが実に19種類から選べるという自由度です。選べるフィルターは画像参照。いやあ、いいねぇ。

    filters

    Butterとかいう見慣れないフィルターがありますが、Butterworthフィルターといって、ピークを一回ハンマーでたたいたみたいに平坦なカーブのフィルターらしい。

  • 全chの管理がしやすいこと
  • このEQの機能面で300点以上あげたいのは、この全ch管理のしやすさです。実際にEQを探しているとき、この要件については具体的にどんなシステムが良いのかわかりませんでした。たとえばソナーのPro ChannelやTracktionの付属EQは、各トラックのEQカーブがミックス中にも常に表示されているので、この音のこの帯域がどうのこうのというのがすぐにわかるので良かったのですが、DAW付属ではなくてこのような使い勝手を実現できるEQなんてあるのかと思っていました。これが、このEQでは”Multi-Track operation”という機能としてあったんです。

    left1

    この、IIEQ ProのGUI左側を見てみてください。EQをトラックに追加すると”#2″”#3″…と追加されていきます。追加された順番に並んでいるので、追加したらダブルクリックで名前を変更しておきましょう。
    left2
    これで、Selectの列でVocalをダブルクリックしたらVacalのEQ設定が、GuitarをダブルクリックしたらGuitarのEQ設定が出てきます。

    しかもそれだけじゃありません!!

    Ana.という列があります。Gui右のAnalyzerをonにすると現在編集中のトラックの帯域が見えますが、別のトラックのAnaをクリックすると、なんと同時に別のトラックの帯域を見ることができます!

    DDMF IIEQ Pro

    これでバスドラとベースの帯域かぶりを視覚的にも確認できたりするわけですね!これは便利だ。さすが、Ana.←ピリオドに「と雪の女王」が略されているだけはある…

  • その他機能
  • ほかにも、GUIを見てもらえば分かるとおりいろいろ機能がくっついてます。LRだけでなく、MS処理もできますよ。さらに、Ctrlを押しながらバンドを移動させると該当の帯域を聴くことができます。わお。

    あとは、series/parallelの機能なんかはあんまり普通のEQにはないですね。ここらへんはちょっと勉強不足でどういう風に使うかよくわからんですが。マニュアルを見てみてください。5ページくらいにコンパクトにまとまっているので、がんばれば英語苦手な人でも読みこなせる!はず。。

    以上、いかがでしたでしょうか。

    32bit/64bit対応、VST,AU,AAX,RTASでも動作します。2015年1月1日まではMDFFのプラグインは全て半額。IIEQは通常39ドルが今なら約20ドル。全てのプラグインが試用できますので、他のプラグインも気になる方はチェックしてみてください!他のものも気になる方はバンドルで買えばさらにお得ですよ。

    補足:なんかわからないけど、本家から試用DLしたものとTracktionのMarketplaceからDLしたものはGUIのサイズが違うんだけど。Tracktionバージョンのほうが大きくて見やすい/操作しやすい。自分的には結果オーライだけど何が原因なのか。。

    補足2:画像のEQの設定はすべてサンプルです。VocalやGuitarで実際にこんなEQをしてるわけではないですぞ!